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一見、リスやムササビに似ているアイアイですが、立派なおサルさん(原猿)です。
霊長類としては例外的に耳が大きく、毛ははえていません。顔色は白く、体毛は黒色ベースですが、白色のメッシュが入っています。しっぽには黒くて長い毛がまんべんなくはえています。童謡にある「南の島の」「しっぽの長い」「おめめの丸い」おサルさんであることは間違いありません。
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独特なアイアイの指。一番長くて大きいのは薬指。画像に小枝のように写っているのが細くて長い中指。
鋭い前歯で穴を開けたラミーの実の中身を、細い中指をお箸のように使ってかき出して食べているところです。
アイアイの目はオレンジ色で丸く、ネコのように瞳孔が収縮します。
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細くて長い中指で、サトウキビをタッピングしているところ。耳を前に倒して、反射音をきいています。音によって中身を判断します。
アイアイの中指は、タッピングと特別な食物をすくいとるための道具として発達しました。鋭い前歯とこの中指のセットは、ラミーの実(マダガスカル全土にある木の実)を効果的に利用して生き抜くための無敵アイテムなのです。
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マダガスカルのチンバザザ動植物公園のアイアイにココナッツの実を食べさせている島代表。
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アイアイのペア。メスの〈マンジア〉(左)とオスの〈ラザオ〉。ラザオは緊張して尾を広くふくらませています。チンバザザ動植物公園の最初のペア。
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生後5日目のアイアイの赤ちゃん。体重200グラム。通常、生後2ヶ月経たないと巣からは出ません。
赤ちゃんのうちはアイアイ独特の大きな耳はしぼんで前に倒れていますが、生後5週間ほどで立ちはじめ、6週間ではしっかり立ちます。
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並んで食事する母〈リリ〉と子〈アンテナ〉。
手前の子(オス)は母親にまとわりつき、ねだって新しく穴を開けてもらいました。一緒に並んで穴から竹の中のミールワームを食べているところ。
赤ん坊が母親にねだって食物をわけてもらえるのは、原猿ではアイアイにしか見られない行動です。そのうえ、食べられるように竹に穴まで開けて食物を子供のために準備してやるのは、ヒト以外にはアイアイしかいません。
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